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専門学校の学費を支援、奨学金だけじゃない?多様な制度を紹介!

2023/03/25
 
奨学金 教育ローン TOP
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ブログでは、20年間携わった高校生の進路支援の経験をもとに「専門学校の入試・選び方・学費」などを紹介しています。 また自身もデザインの専門学校に通学した経験から「40歳を超えて専門学校に通った経験」をまとめています。 そのほか、「旅行」、「鬼滅の刃」、「生活」、「戦国時代の武将や出来事」などについて紹介しています。 モットーはサザエの殻のように、ゆっくりだけど着実に大きくなれるよう人生を歩むことです!
専門学校進学を決めても、学費が準備できないと入学することができません。
 
入学が決まった生徒が学費が準備できず断念するケースは毎年どこかの専門学校で起こっています。
 
そうならないために計画的に貯金をして学費に備えておきたいところです。
 
しかしながら家庭の事情からどうしても準備できない場合もあります。そんな時に活用できるのが「学費支援制度」です。有名なものは「奨学金」や「教育ローン」ですが、それらにもいくつも種類があります。
 
こちらではそれらを紹介し、みなさんに多くの「学費支援制度を知って頂いて、今後の専門学校選びに役立ててもらえたらと思います!
 
なお、「学費自体について知りたい」という方は以下からチェックしてください。
そもそも学費はいくらかかるのか?
学費はいつ払うのか?
 
 

「奨学金」の種類を知ろう!

 
まずは「奨学金」から紹介したいと思います。
 
奨学金には「貸与型」「給付型」の2種類があります。
 
貸与型は借りた後に返さないといけません。給付型は返還が不要です。
 
給付はありがたい制度ですが利用する条件が厳しかったりします。
 
では、以下から奨学金制度を紹介したいと思います。
 

日本学生支援機構奨学金<貸与型>

日本の奨学金制度で最も有名で、日本の学生の10人に2.7人が利用している奨学金制度です。
 
2種類あります。
「第一種奨学金」:無利子(※条件厳しい)
「第二種奨学金」:有利子(※条件緩やか)
 
詳細は省きますが以下が審査の条件です。
第一種:成績優秀者(評定平均3.5以上等)、世帯収入747万円以下(4人家族の場合)
第二種:成績が平均以上等、世帯収入1,100万円以下(4人家族の場合)
「第二種」の方が条件が緩く借りやすいため利用者は第一種の2.5倍となっています。
 
毎月の貸与額は以下です。私立の専門学校で自宅通学の場合です。
第一種:2万円、3万円、4万円、5万3千円から選択
第二種:2〜12万円から選択(1万円単位で設定)年利1〜3%
 
手続きは高校3年生の春ですので忘れないよう申請しましょう。
 
なお、貸与自体は入学後に始まりますので高校3年生で出費する費用(例:80万円程度)に奨学金を当てることはできませんのでご注意ください。
 
完済するまでには10年程度かかりますが、借りる金額や返還する金額にもよります。「日本学生支援機構」のHPからシュミレーションができますので是非試してみてください!
 
なお、「奨学金<貸与型>」の詳細についても併せて確認ください(日本学生支援機構奨学金<貸与型>HP)。
 

日本学生支援機構奨学金<給付型>

こちらは2020年4月から始まった新制度で「修学支援新制度」と言います。
 
「給付型奨学金の支給」「入学金と授業料の免除/減免」の両方を利用する制度で、「進学費用が無償化」できるほどの効果があります。
 
以下に1年間でどの程度の金額になるのか例を挙げます(私立の専門学校で自宅通学の場合)。
 
給付型奨学金制度利用(26,700/月×12月=約320,000円)+入学金(160,000円)+授業料(590,000円)=約1,100,000円
 
初年度納入金の平均(1年目に学校に納付する費用)が約126万円ですので87%も負担減です。
 
しかしこれには条件があります。基本的に経済的困難な家庭への支援制度になります。その条件は以下です。
1、住民税非課税世帯(世帯収入が270万円以下)
2、世帯収入が300万円以下
3、世帯収入が380万円以下
 
上記の1,100,000円は「1」として算出しています。そして「2」は「1」の2/3、「3」は「1」の1/3が上限になります。
 
金額は大きいですが基本的に経済的困難な世帯への制度となっています。
 
また申請は「貸与型」と同じく3年生の春です。
 
なお、対象となる学校や詳細については日本学生支援機構のHPもしくは文部科学省HPを参照ください。
 
支援
 

学校独自の奨学金制度<給付型・貸与型>

専門学校独自の奨学金制度です。
 
高校生の学力や部活、課外活動等での成績から特待生として入学でき学費が一部免除されたり、入学試験や特待生採用試験の上位者が学費免除されたりします。また経済的理由を対象とした減免制度や奨学金制度などもあります。
 
この制度は学校ごとに特徴がバラバラですので各自で気になる学校は調べておきましょう。定員を確保したいあまりに「兄弟割」などの減免措置もありますが、それだけに釣られず適切な学校選びをしましょう。別記事でも紹介しましたが専門学校は「学校選びが最も重要」です。
 
「専門学校の選び方」についてはこちらをご覧ください。

地方自治体の奨学金制度<貸与>

各都道府県や市区町村ごとで取り扱う奨学金制度です。
 
例えば東京都ですと、公的には東京都私学財団、民間では公益財団法人、また新宿区、足立区、八王子市をはじめ数多くの市区が設けています。
 
ぜひ「〇〇県 奨学金」などで検索してみてください。
 
内容や条件、金額等はそれぞれの自治体で異なります。
 

新聞奨学生<給付>

新聞配達の仕事をする代わりに新聞社が学費を負担する制度です。
 
朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、東京新聞他いろいろな新聞社が行っています(都市部が中心になりますが)。
 
朝刊・夕刊の配達やチラシの折り込みなど行います。
 
時間の制約がありますので、学校のカリキュラムや課題量等と相談して検討しましょう。
 
夜明け
 

デュアルシステム・アルバイト進学

専門学校の授業として職場で働き、その給与を学費に当てるとともに単位も認定される制度です。
 
早くから職場の体験をすることができるため就職してからスムーズに働けます。
 
ホテル系や調理系の学校に多いです。
 
 
以上で「奨学金」の紹介を終わります。他にもありますが上記を知っているだけでかなり学費支援策は立てられると思います。では次に「教育ローン」について紹介します。
 
 

教育ローンを知ろう

教育ローンは奨学金と異なり、審査に通ると数週間でお金が口座に振り込まれます。
 
そのため、高校3年生などの入学年度でかかる費用をまかなうことが可能です。
 
筆者のおすすめは年利が低く適用範囲が広い「日本政策金融公庫」です。
 
 

日本政策金融公庫(「国の教育ローン」)

教育ローンの中で最も一般的です。メリットや主な特徴は以下です。
 
・年利1.70%
教育ローンの中では最も低い利率
 
・350万円まで借入が可能
学費以外でもOKなので、一人暮らしの費用や入学後の教材費用などにも当てられる
 
・日本学生支援機構奨学金との併用が可能
 
・子供2人の家族の場合、世帯収入890万円以下であれば借りることができる
 
・申請から振り込みまで1カ月弱
 
・返済は最長15年が可能
 
・在学中は利息だけの支払いが可能な「元金据置期間」を利用できる
 
以上がメリットや特徴です。詳細は「日本政策金融公庫」のHPを参照ください。シュミレーションもすぐできます!
 

その他の教育ローン

中央労働金庫(ろうきん)
年利1.71%とこれも低いですが、利用できる費用は「入学金・学費」で、限度額も50万円以下です。
 
日本政策金融公庫が低所得を理由に不採用になった家庭への受け皿となっています。詳細は中央労働金庫HPを参照ください。
 
そのほか
JAバンク、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などの教育ローンがあります。民間銀行の教育ローンは年利が3%以上でそれだけ考えると日本政策金融公庫がおすすめだと思います。
 
以上が教育ローンの紹介です。奨学金より少ないですが個人的には「日本政策金融公庫」一択だと思います。
 
 

奨学金や教育ローンのシュミレーション手順

 
さて、今まで紹介した奨学金や教育ローンは、実際どのように活用していけば良いのでしょうか?
「たくさんあって逆に考えるのが大変」なんていう方もいるのではないでしょうか。
そこで、順序立てて考えたいと思います。
以下は2年生の専門学校に通った2年間を想定しています。例で実数を入れていますがイメージとして考えてください。
 
計算
 
1、学費を調べる
「初年度納入金」(1年目分)+「学費」2年目分=A万円 ※専門学校に払う費用
 
2、学費以外にかかる費用も調べる
教材費+定期代+家賃(2年分)・敷金・礼金+生活費+交際費=B万円
細かくわからない場合は抜いて計算して、後から考えても良いです。「教材費」は調べる必要があります!
 
3、費用全体を計算する
A万円+B万円=C万円(専門学校進学〜卒業までにかかる全体的費用の概算)
例えば、230万(A)+100万円(B)=330万円(C)とします。
 
4、費用全体から貯金を差し引いて不足分を出す
Cー学費のための貯金=D(不足分)
貯金が200万円ある場合、330万円ー200万円=130万円(D)です。
 
5、まず給付型の奨学金を考える
給付型は特待生制度経済的支援目的で設けられているため条件に当てはまるか確認します。
→当てはまればそれを当てはめて、さらに不足する分を貸与型奨学金教育ローンで検討します。
不足する分を2年間(24ヶ月)で割って1カ月分の不足分を算出奨学金で月々借りるべき金額
例えば、130万円(D)が条件に当てはまり50万円分授業料が免除されるとすると、残りは80万円になります。
80万円÷24=約33,000円/月 月々3〜4万円借りる奨学金を考える
※「月々借りるべき金額」は足りなくなると困りますので少し多めに見積もった方が良いです。
 
6、「5」で給付型奨学金の利用ができない方は、貸与型奨学金か教育ローンを検討
Dの金額を2年間(24ヶ月)で割って1カ月分の不足分を算出する=奨学金で月々借りるべき金額
130万円÷24=約54,000/月 月々5〜6万円借りる奨学金を考える
※「月々借りるべき金額」は足りなくなった時に困りますので少し多めに見積もった方が良いです。
 
「5」と「6」にアルバイトができる場合、それも加味して考えると良いです。
 
7、返還のシュミレーションを行ってみる。各HPで行ってください。
 
なるべくイメージできればと思い細かく紹介しました。「奨学金や教育ローン」をどのように考えていけばいいかわからない、という場合に利用していただければ幸いです。是非家族で早めに相談しておきましょう!
 
なお、学費や学費以外にかかる費用については別記事で紹介していますのでそちらを参照ください(このページの前書きにリンクを貼っております)。
 

奨学金や教育ローンの注意点

 
最後に奨学金や教育ローンを利用する上での注意点を紹介して終わりにしたいと思います。
 
借金であること
奨学金(貸与型)や教育ローン利用するということは返していかないといけません。10年以上かけて月々1万円ずつ返済しいていくイメージです。そのため安易な専門学校選びはできませんし、10年以上返済できるよう働かないといけません。そう考えると、高校3年生(受験年度)は慎重な職業選びと学校選びをしないといけません。
 
奨学金は高校3年時に振り込まれない
前述しましたが、受験年度でかかる費用は「奨学金」でまかなうことはできません。その場合は教育ローンの利用、もしくは給付制度の相談をしてください。
 
教育ローンは借りた保護者が返すこと
教育ローンを利用する際の審査や保証人の設定は保護者が責任を持って行います。ですので借りた金額は責任を持って保護者が返金することになります。ちなみに奨学金については学生本人が返還しないといけません。
 
奨学金制度と教育ローンの併用
奨学金と教育ローンの併用も可能です。ダブルでの借金となるためおすすめはできませんが、進学の志が高い場合は(将来も続けられるだろうと考え)1つの手段と言えます。
 
以上になります。
現在、新型コロナウィルスの影響でより費用面の支援は厚くなっています。個別の専門学校でも学費の納付を延期してもらえたり給付制度が充実したりしています。
 
以前からある奨学金制度や教育ローンに加え、2020 年から始まった修学支援新制度、新型コロナへの費用面の対応など様々な制度が整っています。早めに情報集取を行って、費用面で素早い対応が取れるよう準備しておきましょう。
 
専門学校の情報集取の仕方についてはこちらを参照ください。
この記事を書いている人 - WRITER -
ブログでは、20年間携わった高校生の進路支援の経験をもとに「専門学校の入試・選び方・学費」などを紹介しています。 また自身もデザインの専門学校に通学した経験から「40歳を超えて専門学校に通った経験」をまとめています。 そのほか、「旅行」、「鬼滅の刃」、「生活」、「戦国時代の武将や出来事」などについて紹介しています。 モットーはサザエの殻のように、ゆっくりだけど着実に大きくなれるよう人生を歩むことです!

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