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【鬼滅の刃】「胡蝶しのぶのストーリー」の由来を紹介!

2023/03/25
 
胡蝶しのぶの由来トップ画像
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ブログでは、20年間携わった高校生の進路支援の経験をもとに「専門学校の入試・選び方・学費」などを紹介しています。 また自身もデザインの専門学校に通学した経験から「40歳を超えて専門学校に通った経験」をまとめています。 そのほか、「旅行」、「鬼滅の刃」、「生活」、「戦国時代の武将や出来事」などについて紹介しています。 モットーはサザエの殻のように、ゆっくりだけど着実に大きくなれるよう人生を歩むことです!
『鬼滅の刃』に登場する「胡蝶しのぶ」について、その由来を紹介したいと思います。
 
オリジナルキャラクターですが、モデルとなるストーリーがあるようです!
 
そのモデルとなるストーリーは、江戸時代の庶民に大人気だった『宮城野・信夫姉妹仇討ち』です。
 
こちらでは、『宮城野・信夫姉妹仇討ち』がどのような内容なのか?その内容と「胡蝶しのぶのストーリー」とを比較して共通点を見てみたいと思います。なかなか興味深いですよ!
 
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『鬼滅の刃』の「胡蝶しのぶのストーリー」をおさらい

『鬼滅の刃』に登場する「胡蝶しのぶ」のストーリーと『宮城野・信夫姉妹仇討ち』の内容が比較できるよう、まず「胡蝶しのぶのストーリー」をざっくりまとめておこうと思います!
 
胡蝶しのぶのストーリー
幼い頃、鬼に襲われ家族が殺される
 
悲鳴嶼行冥によって胡蝶姉妹の命は救われ、親戚に引き取られる
 
悲鳴嶼の元に押しかけ家事を手伝い、仇である鬼を倒すべく鬼殺隊を切望するも行冥にやめるよう諭される
 
行冥は、意志の強い姉妹に根負けし試練を与えるが合格したため育てを紹介
 
2人は修行を重ね、最終選別に残り鬼殺隊となる
 
しのぶが14歳の時に姉カナエが上弦の鬼「童磨」に殺される
 
鬼への復讐心に燃え、家族やカナエの仇を討つため毒を開発し柱に上り詰める
 
しのぶは、「童磨」との決戦で殺されてしまうが毒を吸収した「童磨」も死に、ついに仇を討ち果たした
というストーリーでした。
 
胡蝶しのぶ

(引用:「鬼滅の刃」19巻 小峠呼世晴/集英社)

 
『宮城野・信夫姉妹仇討ち』はこのストーリーによく似ているのです。
 

「胡蝶しのぶ」と「宮城野・信夫姉妹」の名前について

『宮城野・信夫姉妹仇討ち』を見る前に、「宮城野・信夫姉妹」の名前を紹介したいと思います。
 
「宮城野・信夫」の「宮城野」は「みやぎの」と読みます。
 
そして、「信夫」は「しのぶ」と読むのです。
 
この「信夫(しのぶ)」は「胡蝶しのぶ」の名前の由来と考えられます。
 
実際に『宮城野・信夫姉妹仇討ち』の内容を見ると納得できると思います!
 

『宮城野・信夫姉妹仇討ち』の内容を紹介

『宮城野・信夫姉妹仇討ち』は江戸時代前期(1636年の事件)が元ネタとして、江戸時代の江戸の庶民たちに大人気となったベストセラー&ロングセラーの物語です。「講談」が初めでしたがそれをまとめた「実録本」、さらに『碁太平記白石囃』などの「歌舞伎」や「浄瑠璃」に発展したようです。
 
以下では実録本「奥州白石女敵討」を取り上げて、内容を紹介したいと思います。
 

父親が志賀団七に殺される

仙台藩白石城主、片倉小十郎の領内に与太郎という百姓がいました。1636年のある日のこと、与太郎は16歳と13歳になる2人の娘と一緒に田で草を抜いていると、支倉小十郎の剣術指南「志賀団七」が近くを通りかかります。
 
すると娘が放った草が団七に当たってしまいました。
 
与太郎と娘たちは謝りますが、怒った団七は与太郎を斬って殺してしまいます。姉妹は命からがら家に帰り、病床の母に事情を話すと、その衝撃から母も亡くなってしまいます。
 
姉妹は嘆き悲しみ途方に暮れ、母の実家である相馬に身を寄せました。しかし団七の無慈悲と父と母の無念が募り、ついにふたりは「仇討ち」を決心します。
 
夕暮れ
 

由井正雪の元で剣術修行

そして、家を売り払って江戸に出てきます。そこで江戸で一番の軍学兵法家である「由井正雪」の存在を知り、由井の道場に住み込むことに成功します。働きながら密かに剣術の稽古を始めますが、その姿を由井に発見され2人は問いただされます。
 
姉妹は涙ながらに父の無念と、仇討ちの覚悟を語りると、その孝心に心打たれた由井は2人の修行を認め、姉に「宮城野」、妹に「信夫」と名付け、姉には鎖鎌、妹には長刀を教え込みます。また由井の妻からは礼儀作法も教え込まれました。
 
2人は修行を重ねると上達もめざましく、5年後には道場で一番の腕前になりました。由井は2人に仇討ちの許しを与えます。
 

志賀団七との決闘

宮城野・信夫姉妹は仙台に帰り、城主支倉小十郎に願い出ると、その孝心と由井の義心に感心して幕府に伺いを立てます。これを聞いた幕府もその孝心から特別に許可を与えたので、ついに白川の河原で、父と母の仇である「志賀団七」と決闘が行われました。
 
仇討ち

(出典:国立国会図書館デジタルコレクション 「白石囃孝女の敵討」)

 
戦いの末、宮城野の手裏剣が団七の目に刺さって鎖鎌が腕に絡んだところを、信夫が長刀で腕を切り落とし、最後は宮城野が鎌で団七の首を切り落としました。
 
ついに仇を討ち果たすことができたのです。2人は武士を殺した罪から自害しようとしますが周りから止められます。そして出家し、駿河(静岡県)の尼寺で穏やかに余生を過ごしました。
 
以上が「宮城野・信夫姉妹仇討ち」の内容です。かなり似ていると感じませんか?
 
なお、「由井正雪の元を訪ねるシーン」では、「初めは門前払いを受けるも2人の強い意志に根負けして由井が修行を受け入れる」とするストーリーもあるようで、より「胡蝶しのぶ」のストーリーにも近いと言えます。
 
 

まとめ

『鬼滅の刃』における「胡蝶しのぶのストーリー」と江戸時代に作られた『宮城野・信夫姉妹仇討ち』の内容を紹介しました。最後に『宮城野・信夫姉妹仇討ち』と「胡蝶しのぶのストーリー」を比較してみたいと思います。
 
胡蝶しのぶのストーリー
幼い頃、鬼に襲われ家族が殺される
 
悲鳴嶼行冥によって胡蝶姉妹の命は救われ、親戚に引き取られる
 
悲鳴嶼の元に押しかけ家事を手伝い、仇である鬼を倒すべく鬼殺隊を切望するも行冥にやめるよう諭される
 
行冥は、意志の強い姉妹に根負けし試練を与えるが合格したため育てを紹介
 
2人は修行を重ね、最終選別に残り鬼殺隊となる
 
しのぶが14歳の時に姉カナエが上弦の鬼「童磨」に殺される
 
鬼への復讐心に燃え、家族やカナエの仇を討つため毒を開発し柱に上り詰める
 
しのぶは、「童磨」との決戦で殺されてしまうが毒を吸収した「童磨」も死に、ついに仇を討ち果たした
 
『宮城野・信夫姉妹仇討ち』のストーリー
幼い頃、武士の志賀団七に襲われ家族が殺される
 
一時親元に引き取られる
 
由井正雪の元で家事手伝いを行いながら密かに剣術の稽古をする
 
※または、門前払いを受けるも意志の強さに根負けして由井が修行を受け入れる
 
由井は2人の忠孝に心打たれて剣術修行を認める
 
2人は修行を重ね、道場で1番の腕前に上り詰める
 
志賀団七と決闘を行い仇を討ち果たした
こうみると、よく似ていることが分かります!
 
さらに言うと、江戸時代は武士(志賀団七)の身分が高く農民(与太郎や姉妹)は逆らえない存在でした。『鬼滅の刃』でいえば、「鬼と人間の関係」と言えるでしょう
 
以上のことから、『宮城野・信夫姉妹仇討ち』に登場する「信夫(しのぶ)」が、「胡蝶しのぶ」の由来であると考えられるわけです!
 
 
なお、このストーリーでは『鬼滅の刃』との共通点がまだ2つあります。それは「悲鳴嶼行冥」と「遊郭」です。これらについてはこちらの記事で紹介したいと思います!
 
ー『鬼滅の刃』関連の記事を以下で紹介していますー
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